渡場の獅子舞

   

 長野県中川村渡場(渡場)は全戸で五十八戸ほどの単位地区です。田楽座のある上伊那郡の中でも一番南の端にあります。お隣は下伊那郡の松川町になります。天竜川と小渋川にはさまれ、自然豊かな地域です。その昔、向岸に物資を渡す場として重要な地点だったことが、この地名をみてもわかります。県内には同じような地名がいくつかあるそうです。
 毎年春と秋の祭りには神事の他に、若い人達の主催するイベントが毎年繰り返されていました。

 

 ある時、「若い人達は楽しくはりきっているが中年は元気がないなあ・・・」と言われました。 「ウーム・・・」そこで発起!
伝統文化を掘り起こす活動が日本中で行われている中で、よし、渡場地区も昔は歌舞伎か何かあったに違いないと調べた結果、それらしいものはどうも見当たらず困ってしまいました。それでもこの伊那の地には笛、太鼓、獅子舞の芸能団体は非常に多くあり、見様見真似で笛、太鼓を秋祭りで演じたところ、大反響でした。それが十五年ほど前の事でした。

   

 調子にのって有志が集まり、毎月二日を練習日に決めたので、深い理由もなく「二日会(ふつかかい)」と会の名前をつけました。
 ところが、獅子頭も、幌もなく困っていたところ、同地区の活性化の原動力でもある「うまいもの会」(地元産のうまい物を料理し、食して、腹の底から田舎の醍醐味を満喫しようという我が渡場地区、男達の集団)より獅子頭の寄付を受け、

 

 しかし幌は宣伝用の旗を自前で縫い合わせて作り、笛も自前で作曲し、いよいよ始まりました。その後、祭りでいただく御厚志を元に、幌、ハッピなどを新調し、だんだんと熱が入ってきました。
 発足より五年後、毎年正月に各戸を廻り、皆様の無病息災を願っています。田楽座へ出掛け、新曲を習ったり、松川町の関宮神社、神護原神社の保存会の方々にも教えていただくなどして、渡場の「創作獅子舞」も充実してきました。

歌舞劇団 田楽座 広報誌「田楽座」2001年4月号 記事

 長野県上伊那郡中川村葛島区の、渡場という地区にはこんなおじさん達がたくさん住んでいます。今後は村内だけでなく外へも出掛けていきたいと思います。

 

 何かの催し物、御祝い事等ありましたら是非呼んでください。

 悪を払い、福を呼ぶ「渡場の獅子舞」でございます。

 

本文は歌舞劇団 田楽座 広報誌「田楽座」2001年4月号に掲載された記事より抜粋しました。

 

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